どうも!ゴキブリGメンの高岡です。
今回はチャバネゴキブリについて、対策や心構えを飲食店に関わるすべての人たちへ、お届けします。
食中毒の起こりようがないお店、アルバイトの女の子も安心して働ける環境。そうした安心安全なお店づくりが、飲食業界の底上げにつながる!と高岡は心から信じています。みんなで、そんなお店をつくって地域、果ては日本を盛り上げていきましょう☺️それではどうぞ!
チャバネゴキブリの生態・特徴
まずは、ホシ(チャバネゴキブリ)の理解からはじめましょう。
チャバネゴキブリが卵からかえるまで3〜4週間。
卵一個で30〜40匹が生まれます。
生まれたては1〜2mmなので、黒胡麻みたいにしか見えません。
脱皮を繰り返し2、3ヶ月で1cmの成虫になり卵を産みます。
特徴としてヤツらは、実はキレイ好きなんです💦
意外と思われるかもしれませんが、ベタベタしたところには寄り付きません。個体が小さいものは1mm〜2mm 成虫は1cmと割と小さいので、ベタベタしたところを歩くとホイホイみたいに足が取られて命取りになるからです。なので、油でギトギトになったところ、揚げ場、焼き鳥屋さんにある焼き場には寄り付きません。好んで寄り付きやすいところは、1,水分があるところ 2,食材が程よくあるところ 3,空気がよどんでいるところです。
後で詳しく説明します。
飲食店の大半はチャバネゴキブリにとって居心地いいお店づくりになっています。Gメン高岡、攻撃されるのを覚悟で申し上げると、麺湯切り機(自動麺脱水機)を使用していたら問題ないかもしれませんが、床下で麺の湯切りをしていたり、茹で釜の上で湯切りするお店は、茹で釜まわりや床下にグルテン化した栄養豊富な水分が散乱していますので、3つの条件がそろった、チャバネゴキブリが好む環境にあります。清掃を怠っているとゴキブリが潜伏している可能性は非常に高いです。
チャバネゴキブリの活動範囲は2メートル。黒ゴキブリみたいに広範囲に移動しません。仲間が多くなるとパートナーやエサ場の取り合いになるので自分のテリトリーを求めて活動範囲を広げます。仲間の糞があるところは“ぼくたちがいても誰も気づいていない安心な場所”と認識して、糞の匂いを手がかりに活動範囲を拡大していきます。
飲食店で大量発生するチャバネゴキブリは、彼らにとって居心地いい空間さえなければ「自分がいる場所じゃない」と見極めて活動しなくなります。なので、「ゴキブリ目線」で彼らの居心地いい場所や“5ミリの隙間”を理解して、働く現場で当てはまる場所はキレイに掃除していきましょう!
チャバネゴキブリが増える原因をゴキブリ目線でまとめた動画がありますので、こちらもキレイなお店づくり参考にしてください。
チャバネゴキブリが好きなところ
お待たせしました。チャバネゴキブリが寄り付きやすいところは1,水分があるところ 2,食材が程よくあるところ 3,空気がよどんでいるところとお伝えしました。この3つの条件が2メートル範囲で当てはまるエリアはホシが潜伏している可能性が大です。
1、水分があるところ
水分はゴキブリに関わらず生物にとってなくてはならないもの。人も災害時、食べ物がなくても水分補給のみで1週間は生命維持できますが、水分がないと3日も持ちません。チャバネゴキブリも同様に食べ物よりもまず水源がポイントになります。(水分がない場合、チャバネゴキブリは1週間〜10日ほどで死滅します。※卵は未確認)なので、厨房設備の床下は清掃などでホースから水を流したりしていると彼らにとってはオアシスになります。
2、食材が程よくあるところ
ヤツらにとってはわずかな残渣(だし汁や麺の茹で汁が乾いた後)、髪の毛、食べカス(食洗機から排水される温水)、ダンボールの切れ端でも十分食糧になり得ます。なので、一見食材がなさそうなところでも、埃に含まれるフケやアカも食べるので、ほぼ店内全域が『食材が程よくあるところ』と言っても過言ではないでしょう。
3、空気がよどんでいるところ
最後に、潜伏に重要なポイントの空気の澱んだ環境は、匂いが漂いやすいので彼らは安心します。特に仲間の糞の匂いがあると『ここは仲間が活動している場所で、誰も気づかないから安心して活動できる』と判断します。代表的な好きなところとして、冷蔵庫の扉パッキン部分です。ここに巣を作るケースがあります。意外と死角なので、パッキンの周りに黒い粒々(チャバネゴキブリの糞)があれば、食材にかからないよう注意しながらパッキンをめくって根こそぎ除去しましょう。あそこは庫内よりコンデンサーの熱源や外気と触れているので20度以上の可能性があります。また、冷蔵庫内のコンデンサー部分も気温が高く繁殖勢力が高いアジトになるので注意が必要です。また、食洗機の基盤部分。基盤は通電しているとパソコンのように熱を帯びます。ここは床下まで行けばすぐに食べカスの混ざった水分が豊富にある環境なので、格好のアジトになってしまいます。ドライバーでネジを開けて基盤をチェックしましょう。また、配線レール、ラミネートした掲示物と壁面のわずかな隙間(5mm前後)もヤツらには住居になり得ます。黒い粒々が見えたら潜伏している可能性があるので、すみやかに除去しましょう。搬送された段ボールや紙箱類は食べ物でできたお菓子の家のようなものです。ストック用の箱類は水分を含んでいないか注意が必要です。酒類のケースも埃がついていたり空気がよどんでいると住居になります。
コロナ禍、休業中だったお店が営業を再開した途端チャバネゴキブリだらけだった衝撃動画↓をご覧いただけたら、ヤツらの好きなところがお分かりいただけると思います。ご自身の店舗と照らし合わせて参考にしてください。
(※この動画はチャバネゴキブリが大量に登場します。気分が悪くなる場面が含まれておりますので自己責任の上、閲覧には十分ご注意ください。)GランクGLv.8の現場動画です。
下記、巡回チェックのポイントです。
・水分があるところ
食洗機の床下 / 台下冷蔵庫の床 / シンク周り / グリストラップ / トイレの排水周辺
・食材が程よくあるところ
人の髪の毛が落ちやすい箇所 / 埃が被りやすい箇所 / 厨房の床下 / 火口の周辺(受け皿など) / オーブン・電子レンジ周り / 冷蔵庫周辺 / 食洗機周辺 / シンク(掃除ぜす生ゴミ・汚れが残っている場合)
・空気がよどんでいるところ
冷蔵庫の熱源 / 冷蔵庫の扉のパッキン / 食洗機の基盤周辺 / その他、熱源をもつ電子機器の内部 / 配線レール / ラミネートしたPOP、掲示物 / 段ボールや紙箱のストック箇所 / 酒類のケース
ここで見かけたチャバネゴキブリはすみやかに除去して、周辺に糞が確認されたらキレイに掃除しましょう。
Gランク(チャバネゴキブリ害虫駆除レベル)とは?
Gランクとは、Gメン高岡が名付けたゴキブリの害虫駆除レベルを表しています。
レベルが高いほど、駆除も困難になります。レベルが高くなるほど活動範囲が広くなるので、食材や食器に糞の混入または個体の接触による食中毒の危険度も上がってきます。
レベルが高いほどチャバネゴキブリの数もいます。
GLv.1〜3
地面を這っている(100〜300匹)
GLv.3〜5
台下冷蔵庫周辺を這っている(300〜1000匹)
GLv.5〜8
腰下の壁面を這っている(1000〜5000匹)
GLv.8〜9
腰上の壁面を這っている(5000〜20000匹)
GLv.10🔥
天井を這っている(20000〜...😭😱匹)
天井を張っている状態は、配線レールやコンセントの穴から壁裏に回って繁殖しているので、壁裏全体が巣になっている可能性があります。こんな状態では殲滅まで長期戦になるでしょう。
腰下の壁面を這っている状態GLv5から害虫駆除清掃が必要ですので、かかりつけの清掃業者さんにご連絡いただくか、高岡にご連絡ください!害虫駆除のご相談はこちら!
残党が“魔王化”チャバネゴキブリの害虫駆除レベルが上がる原因とは?
駆除業者が施工をしていても、薬剤で瀕死状態でも生き残った残党勢力(レジスタンス)が潜伏している可能性があります。わずかな食糧や水分でも回復するので、注意が必要です。体力を回復したチャバネゴキブリは薬剤に対して抵抗力を持ち、その個体から生まれる子孫も薬剤の抵抗力を持つので、後々厄介になります。そうした状況を繰り返す現場ではどんな薬剤も効きにくくなってしまい魔王のようなゴキブリが勢力を増やしてしまいます。施工業者が報告書を改竄して、わざとアジトを残して施工をする場合があるようです。これがチャバネゴキブリが魔王化する原因だとGメン高岡は睨んでいます。不衛生なチャバネゴキブリの環境を産んでいるのは、つまるところ不衛生な人の心だと言えます。ですから、清掃業者に任せっきりではなく、職場環境はご自身やスタッフさんと力を合わせてキレイにしていきましょう!
こちらは余談になりますが、以前コロナ禍で起こった清掃業界の闇に関して少し触れた動画です。私的な憤りから始まったのですが、清掃業界も飲食業界も良くしたいからYouTubeで表に出ることを決めた最初の動画です。
チャバネゴキブリの対策は“掃除”
どんな薬剤がいいか、ベイト(毒餌)は何を使ったらいいか。バルサンは定期的に使ったらいいかとか、いろいろ相談に乗りますが、一番効果的なのは、掃除です。基本的なことなのですが物理的な『掃除』が何よりの特効薬なのです。まずは上記の巡回チェックポイントを掃除しましょう。店長さんはドライバーを持っていなければ職場用に一本購入してください。スタッフさんに協力してもらうためにもまずは店長から率先して掃除をすることをおすすめいたします。そして、店舗に設けている清掃マニュアルを遵守しましょう。もし、清掃マニュアルもしくは衛生マニュアルがないお店はGメン高岡がサポートできます。(HACCAPに沿った衛生管理はすでに義務化されていますので、導入できていない飲食店さんがおられましたらお力になります。)
チャバネゴキブリに対する心構え
チャバネゴキブリは、もともとは米俵にしか繁殖しないおとなしい生き物でした。江戸時代以前には餌に富んで保温性の高い場所を確保できる豊かな家でしか生息できなかったことから“こがねむし”と呼ばれるほど縁起のいいものとして扱われていたそうです(ウィキペディア調べ)高度成長期以降の発展に伴って繁殖し、害虫扱いされるようになったことから、外食産業が隆起しはじめた“飽食の時代”から人々から忌み嫌われたということになります。
人間の身勝手さで、不遇な扱いをされているのが、チャバネゴキブリなんです。
『ヤツら』あらため『彼ら』は、好き好んで我々を苦しめようとしているのではありません。そこに居心地のいい安心できる空間が広がっているから巣を作り、家族を養っているだけなんです。もし、清掃が行き届いた衛生的なお店なら、居心地が悪く危険なところなので、家族を養うことがすらできません。不衛生は、お店の怠慢ですよね。
また、魔王化するチャバネゴキブリは、苦しみ悶えながら抗体を手に入れます。それも先述した人の不衛生な心から意図的に瀕死状態にしているためです。両者とも、人として良くないです。飲食のプロとしての怠け心、清掃のプロとしての歪んだ心。良くない心からでた結果と言えるとGメン高岡は断言します。
私は、真夜中に一人でチャバネゴキブリを駆除するときに、チャバネゴキブリにこう思い語りかけます。
「ごめんな、みんなの家、みんなの命、なかったことにするのも、全部俺たち人間のせいなんだ。ごめんな。みんなは別に何も悪くないねん!」
彼らが2度と棲みつかないようにするためにも、駆除後の日常清掃を怠ってほしくないと切に願います。
冒頭でお伝えした、食中毒の起こりようがないお店、アルバイトの女の子も安心して働ける環境。そうした安心安全なお店づくりがお客さんも安心できます。そして、チャバネゴキブリの適切な居場所づくりにもなります。チャバネゴキブリが出たら、店長さんが「ごめん!チャバネゴキブリは悪くないねん!衛生管理を怠けた俺が悪いねん!」と素直に言えるくらい潔さを持っていただけるとスタッフさんと同じ方向を向いてゴキブリ対策を立てられると信じています。これが飲食店に関わるすべての人たちへ、Gメン高岡からお伝えしたいチャバネゴキブリに対する心構えです。
長々語りましたが、下記を飲食に関わる我々の合言葉にしましょう。
「チャバネゴキブリが出たのは自分の所為」
チャバネゴキブリは身から出た錆としてとらえ、チャバネゴキブリを思い通りにするのではなく、ご自身の行動を思い通りにしていきましょう。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました!
店舗の衛生状況をGメン高岡に見てほしい!という方は
もしくは、遠隔でもサクッとできる
をご利用ください。
また、緊急を要する方は
初期施工一発でほぼほぼ殲滅する
承っております。
最後に、ゴキブリに関する情報はYoutubeチャンネル『ゴキブリGメン高岡』で不定期ですが配信しています。チャンネル登録と高評価、よろしくお願いいたします!
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